地域経済の自律力強化へローカル産業技術開発の5つのテーマ
一つ目のテーマは、それぞれの地域の自然特性を活かした再生可能エネルギーの開発です。一世帯当たり10万円余が大手地域外電力会社に流出、この金額は市町村税収の3割に相当します。このお金が地域内で還流すれば、地域経済の自律力強化となります
そのエネルギー開発は、水力や太陽光、バイオマスなど再生可能エネルギーの発電を活用した地域分散型のエネルギー技術開発が課題となります。
二つ目は、地域応災システムの技術開発です。生命を維持するのに不可欠な水と電気を災害時にあっても供給できることです。集中型から地域内であっても小規模分散型の浄水と発電システムへ移行する。そして巨大化した地域社会インフラ(上下水道・道路橋梁・鉄道・電線・公共施設)をセンサ技術と通信技術を一体化してインフラの制御情報を平時も災害時も可能とする「自律分散型セーフティ情報通信ネットワーク」を地域社会において構築することが、災害が頻発するなか喫緊の課題です。
三つ目は、情報通信社会が世界規模で急激に拡大、個人情報の流失・サイバー攻撃・ネット被害・フェイクニュースなどにより、日常生活と地域社会の不安定化がすすんでいる。 また自然災害の多発で基地局の機能が喪失、携帯通信が不能に陥りました。地域自治体や企業が一体となって地域自律分散型ローカル情報通信ネットワーク技術の開発が急務です。
四つ目は、バイオマステクノロジーの開発。工業生産の原料である鉱物資源、そのほとんどが累積需要を2050年までに埋蔵量ベースを超すとされ、工業国が意のままに地球の鉱物資源を利用することが限界にある。金属資源に替る再生可能かつ生分解性の新素材の開発、樹木由来のセルロースナノファイバー・ナノカーボン技術(鋼鉄の5倍の強度)により、鉄や銅など鉱物資源に替る再生可能かつ生分解性の素材の実用化が急がれます。
また石油原料由来のプラスチックによる汚染から、生分解性のバイオマスプラスチックに切り替えるなど、環境と人の健康を護るバイオマステクノロジーの技術開発の伸展がもとめられています。
五つ目は、健康な生活の要となる食品の生産です。食の安全性の向上と品質管理(HACCP)の徹底遵守にあたって健康な食品の生産に向け、無添加・有機農法や高齢化に対応した生産方法の改善、流通システムの改善に取り組み、良質な健康食品を安定して供給できる地域社会づくりが、持続可能な社会に不可欠となっています。